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儚い夢(村上世彰逮捕について) [社会]

インサイダー取引の疑いで(通称『村上ファンド』代表の)村上世彰が逮捕された。村上の逮捕自体は2ヶ月くらい前からチラホラ噂されており、当然と云えば当然の向きではあるが、ボクには、所謂格差社会や勝ち組の時代を半ば強引に終息させようとする流れがあるようにも思えた。

ヒルズ族と呼ばれ、持て囃された堀江や村上の魅力は彼等の全身に漲る独立の姿勢にあったのだと思う。しかし、今になってマスコミや世論(誘導しているのは検察という冠を被った国家と云えるかもしれないが)は、彼等の“独立の姿勢”というヤツを妙な形で扱い始めたような気がしている。
そもそも村上は宮内義彦(オリックス会長)の薫陶を受けて世に出たワケだし、堀江は自民党の推薦を得て先の選挙に出馬した。彼等にも立派な後ろ盾は在る、或いは在った。しかしながら、世間はそこをクローズアップせずに、あわよくば飼い主の手を噛み千切らんばかりの“野心”に注目した。彼等の真実の姿がハウンドドッグなのかどうか、というのは微妙なトコロだ。彼等が彼等の損得勘定によって時代の要請に乗っかったと見るべきなのかもしれないし、単に我々の期待が描いた幻想と呼ぶべきなのかもしれない。または、あらゆるメディアがメディアを持つ企業であるが故に触れることのできない“アンタッチャブル”な部分(要はビッグネーム)を巧妙に覆い隠しながら作り上げた虚像なのかもしれない。
いずれにしても、今という時代は、昨日『善』とされたものが今日『悪』に変わり、更には明日それが覆されるか全く予想のつかない、まさにオセロゲームの様な時代だ。バブル崩壊以降、約10年に渡ってたまり続けてきた閉塞感を打ち破る役割を負わされた『勝ち組』は、早くも退場を迫られていると云ったところだろうか。果たして、このゲームに勝ち残る真の勝者は一体誰なのだろう?

因みに、村上が逮捕される数時間前に開いた記者会見のノーカット版はGyaOで見ることができる。USENの企業的な思惑について考えるのも非常に興味深いが、他のメディアがこの記者会見のドコをどう切り取って何を伝えたかを記憶に留めておくことは次の10年を生きる上でなにかのヒントになるかもしれない。そんなことをぼんやりと考えつつ村上のハナシを聞いた。


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